こんにちは。今回は、選挙シーズンにふと湧いてくる疑問、「選挙に当選した人って、実際に何ができるようになるの?」というテーマでお届けします。
選挙は日本の民主主義の要です。私たちは日々の生活に影響を与えるルールや制度を、選挙によって選ばれた代表者を通じて決めています。でも、「当選したらどうなるの?」「議員や首長ってどんな権限があるの?」というところまで知っている人は意外と少ないかもしれません。
この記事では、国政選挙、地方選挙、そして首長選挙の3つに分けて、当選者が持つ権限と役割を分かりやすく解説します。
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国政選挙の当選者(衆議院議員・参議院議員)ができること
1. 法律をつくる・変える
国会議員は「立法府」の一員として、法律の提出や審議、改正、廃止を行います。私たちの生活に直結する法律(例:労働法、教育基本法、税制など)は、彼らの手によって動かされています。
2. 国の予算を決める
年間数十兆円の国家予算。その使い道をチェックし、最終的に決定するのは国会議員たちです。教育、医療、防衛、福祉など、予算配分で国の方向性が変わります。
3. 総理大臣の指名
衆議院議員は、国会で内閣総理大臣を選ぶ役割も持っています。つまり、リーダーを決める権限も国民の代表に託されているのです。
4. 政府の監視と追及
国会では政府に対して質疑や調査が行われます。いわゆる「国会答弁」で見られるように、国会議員は政府の行動が適切かどうかをチェックする役割を持っています。
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地方議会の当選者(市議・県議など)ができること
1. 条例の制定と修正
市や県の独自ルールである「条例」。これを作ったり変えたりできるのが地方議会議員です。ゴミ出しルールや子育て支援制度など、地域住民の生活に密着した政策が対象です。
2. 予算の審議・承認
地方自治体の1年間の予算をチェックし、承認します。道路整備、教育、公共交通など、私たちの暮らしに身近なインフラにも深く関わります。
3. 地域の声を行政に届ける
地域の課題(保育園不足、高齢者の医療、空き家問題など)を取り上げて行政に訴えたり、改善を求めたりすることも重要な役割です。
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首長(市長・知事など)に当選したらできること
地方自治体の「トップ」となる首長。当選すると以下のような強大な行政権限が与えられます。
1. 政策を実行する権限
議会で決まったことを実行するのが首長の役目ですが、自ら政策を提案し、予算を組み、組織を動かして実行する力もあります。
2. 組織を指揮する
市役所や県庁の職員を統括し、人事や組織の運営を担います。いわば地方政府のCEOのような存在です。
3. 緊急時のリーダーシップ
災害時や感染症の流行時など、緊急事態でリーダーシップを発揮するのも首長の大事な役割です。
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なぜ知ることが大事なのか?
私たちは「誰に投票するか」を選ぶ立場にありますが、「その人が何をできるようになるのか」を知らなければ、正しい選択はできません。
選挙は単なる人気投票ではなく、「誰に権力を預けるか」を決める行為です。だからこそ、候補者の発言や政策だけでなく、その職種で何ができるかも知っておくことが重要です。
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まとめ
選挙に当選した人は、以下のようなことができるようになります:
• 国会議員:法律づくり、予算審議、政府監視、総理指名など
• 地方議員:条例制定、予算チェック、地域の声を届ける
• 首長(市長・知事):行政を指揮し、政策を実行するリーダー
次の選挙では、「この人が何をできるようになるのか?」を意識して、より賢い選択をしてみてはいかがでしょうか。
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